2009年、長野県立駒ヶ根工業高校に「宇宙航空研究グループ」が誕生した。
3年生になると、「課題研究」といって自分たちの専門分野や興味のあるテーマを選んでグループに所属し、研究成果を発表する制度があるのだそうだ。
「宇宙航空研究グループ」の顧問は、林厚志先生である。宇宙科学に興味のある生徒8人があつまった。
初年度の主な活動は、駒工の望遠鏡で月や星を観測、撮影したり、人工衛星ってどんなものなのだろうと想像しながらレプリカを作るといったことだった。
上の写真は、初代「宇宙航空研究グループ」が製作した人工衛星レプリカ。太陽光パネルはカラープリンタで印刷した紙を貼り付けるなど、本物に近くなるよう工夫した。「人工衛星を作ってみたい!」その想いの一心だった。わからないことだらけだったが、想像力と見よう見まねでなんとか完成した。
これが、いうなれば「てるてる」プロジェクトの最初の一歩。
この頃の先輩たちは、もう30代半ばとなり、りっぱな社会人になっていることだろう。まさか、このレプリカが一歩めとなって、後輩たちが本物の人工衛星を打ち上げることになるとは、思ってもいなかったのではないだろうか。